細やかな再現描写を追求した《Sumo Stomp》(2007)、ポップアイコンの解体やグロテスクの文脈で解釈されるマリリン・モンローを河童と掛け合わせた「キマイラ」《Much ado about love-Kappa》(2009)、「チャンス・イメージ」の伝統に棹差す《Lighter-Vacanti Mouse》(2021)、わずか4㎝の「自由の女神」《On the hand-The statue of liberty》(2021)。そのほか、トルソや未完成あるいは断片という文脈で解釈される作品も展示。約3メートの《3MMM-Melt & messy》(2023)はおそらく日本で見られる最後の機会となるでしょう。 巧みな鑿裁きで、伝統を踏まえながらアイデンティティを彫琢し、現代彫刻の地平を拓いていく森靖の作品をぜひお楽しみください。
《3MMM – Melt & messy》 h285/w180/d180cm 個人蔵
《 Sumo Stomp》 2007 h160/w170/d130cm 個人蔵
《Much ado about love – Kappa》2009 h220/w170/d130cm 個人蔵
《Devotchka – Venus de Milo》2021 h31/w21/d27cm 所蔵/ 船山雅史 氏
《Inner Muscle – A》2020 h214/w90/d45cm 所蔵/ 武田安正氏
《On the hand – The statue of liberty》2021 h4/w2/d3cm 所蔵/ 高橋龍太郎コレクション